まいにちワイン☆ときどき釣り

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東日本大震災とシャトーマルゴー

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2011年11月7日
代官山のメゾン ポール・ボキューズにて、シャトーマルゴーのチャリティーパーティーが開催されました。


2011年3月11日の東日本大震災の報道をテレビでみた、当時シャトーマルゴーの総支配人の故ポール・ポンタリエ氏は「シャトーマルゴーとして何かできないか…」といてもたってもいられなくなり、実現したチャリティーパーティーです。

 

フランス・ボルドーメドック格付け第1級のシャトーマルゴー。
五大シャトーの一つに数えられる、言わずとしれたフランスの高級ワインです。
ボルドーの宝石」「ボルドーで一番女性的なワイン」などと表現されるように、エレガントなワインで、日本にもマルゴーファンが沢山います。


ポール・ポンタリエ氏は、1933年にシャトーマルゴーに着任し、1990年より総支配人として2016年に亡くなるまで、シャトーマルゴーを最高の評価に保ち続けた人。
ワイン業界でいう所の、「伝説」とか「神」などと言われる人です。

 

ポール氏は、ボルドーがら義援金を贈る事よりも、自ら福島へ出向くことによって、福島が復興に向けて歩き続ける事を世界中に伝える事ができる…と考えました。
シャトーマルゴーだからこそできる事…ポール氏はそう考えてチャリティーオークションが開催されました。

 

シャトーに4本しかない1868年のシャトーマルゴーを始め、1919年、1926年のシャトーマルゴーなど希少なワイン約30本がオークションにかけられました。
収益すべてが義援金になるので、オークションをかける側も、落札する側も熱が入った事でしょう。
落札金額は合計で1106万円、ガラディナーの収益と合わせて合計1400万円が、東日本大震災義援金として日本赤十字社に寄付されました。

 

オークションに出されたヴィンテージの1868年は、日本の明治元年に当たる年です。
日本が世界に向けて新しい扉を開いた記念すべき年として、復興への第一歩に相応しいワインとしてポール氏が選んだそうです。
日本とフランス、両国のワインの歴史に刻まれる事でしょう。

 

 

 

 

2016年3月27日、ポール氏は癌で亡くなりました。59歳でした。
ワイン業界には大きな衝撃が走りました。
自身の33回目のヴィンテージとなるシャトーマルゴー2015年のプリムール試飲会の1週間前の事です。

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 2015年ヴィンテージは、シャトー・マルゴー200周年を祝し、ノーマン・フォスター卿が設計した新しい醸造所が建てられました。
これを記念して、2015年は特別なボトルでリリースされます。
200周年に相応しい、黒と金色のシックでエレガントなボトルの下部には、ポール氏への敬意をこめた言葉が刻まれています。

シャトーマルゴー2015は、ボルドー地区の中で特に評価が高く、記念ボトルの追い風もあり、今後高値で取引されるワインになるでしょう。

 

 

毎年、3月11日を向かえると、東日本大震災の事を考えると同時に、ポール・ポンタリエさんの事を考えます。
2015年の2月にイベントでお会いし時、ワイン業界では神のような人なのに、気さくな性格で、優しい笑顔が印象的でした。
すでにその時には癌を患っていたと後で聞いて、心が痛くなりました。

ポール・ポンタリエさんが行ったチャリティーオークションは、意外と知られていません。
震災の事を風化されないよう語り継がれるように、
ポール・ポンタリエさんが日本へして下さった事を、少しでも誰かに伝えられたら…と思います。

 

 

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