こんにちは。
今日は釣りの途中で起きたアクシデントから、水難事故について考えてみたいと思います。
今日もテナガエビ釣りへ…
昨日、先日一緒にエビ釣りに行った、釣り部研修生のK君から連絡がありました。
「明日は朝一でエビ釣りへ行きませんか?」
さすがに前日行ったばかりだから、と一度は断ったものの、
予定が空いていたので、やっぱり行くことにしました。
「来てもらえるとは思いませんでした…」と言うK君と、日の出を狙って前回と同じ、
多摩川の某所へ…
日の出と満潮がちょうど同じ時間でここがチャンス。
アクシデント発生!
一投目から連続してヒット…今日もいい釣りができそうだ!
と思って張り切って糸を垂らしていたら…
「ドボーン!!!」
20メートルほど離れた 柵のある水門付近で、
小学校低学年の男の子が水没していました。
たも網をもって魚とりをしていたのは知っていました。
まさか柵を越えていたとは思いませんでした。
でも浅いところだから大丈夫だろうと思いきや、足場が悪くうまく岸へ上がれないため、パニック状態になっていました。
水深は浅いのですが、なぜか頭まで水没して激しくバタバタして
「お父さん、助けて!!」
と叫んでいました。
その子の父親は近くにはいません。
一瞬ふざけているようにも見えましたが、すぐに私が駆けて付け、
手を引いて岸へと導きました。
直後にその子の父親も歩いて駆けつけ、
私へのお礼もほどほどに
「お前は張り切りすぎなんだよ!」
と言っていました。
その父親にはどんな状況か見えていなかったのかもしれませんが、
「張り切りすぎ」の問題ではありません。
大惨事のほんの一歩手前のアクシデントです。
また同じことをやりかねない親子です。
水難事故について考える
私も小学生の子供を持つ親として、釣りをする人間として、
水難事故について考える、良い機会になりました。
2016年は事故件数・死者・行方不明者が過去5年間で最多
警察庁の統計資料(平成29年6月15日発表)より
2016年は事故件数、死者・行方不明者数とも過去5年間で最多となっています。
発生状況
- 発生件数:1,505件
- 水難者数:1,742人
- 死者:797人
- 行方不明者:19人
- 負傷者:313人
発生場所(死者・行方不明者)
- 海:425 人( 52.1 % )
- 河川:250 人(30.6 % )
- 用水路:81人(9.9%)
- 湖沼:44人(5.4%)
- プール:9人(1.1%)
- その他:7人(0.9%)
おもな行為別
水難事故の発生の半分以上が死亡事故になっています。
いったん事故が起こると、深刻な事態になるケースが多いのが水難事故の特徴のようです。
水難事故発生場所の半数以上が海であり、魚とりや釣りをしている時に多く発生している事は、我々釣り人は肝に銘じなければなりません。
7月、8月の子供の水難事故(中学生以下)
発生場所
- 河川12人(63.2%)
- 湖沼池3人(15.8%)
- 海、プールそれぞれ2人(10.5%)
おもな行為別
- 水遊び:11人(57.9%)
- 水泳:3人(15.8%)
- 魚釣りなど:2人(10.5%)
7月、8月が一年の中で一番水難事故が多く、全体の40%ぐらいがこの時期に発生しています。中学生以下の子供は夏休み期間中の発生が多いので、特に気を付けなければなりません。
子供を持つ親はもちろん、水辺で生活するすべての人にご一読して頂きたいです。
楽しい夏休みを過ごすために!
着衣水泳について知っておく
今回の男の子がパニックになった一つに、
洋服を着ていたところが大きいのではないかと思います。
洋服を着たまま水の中に入ると、自分が想像している以上に身動きが取れなくなり、
パニックになりやすく、体力の消耗も激しいため、大変危険です。
「水泳をやっているから大丈夫」
と油断していると大変な目にあうので、着衣水泳についても知っておいた方が良いです。
欧州諸国では護身術として着衣水泳を、競泳より重視されています。
一方日本は、子供の溺死率が欧州よりも高い事が指摘されており、競泳重視の水泳の授業か原因ではないかと言われています。
ここ数年は、着衣水泳の学校教育への導入が増えてきているようです。
ライフジャケットの重要性
ライフジャケットを着用して海中転落した場合は、ライフジャケット未着用の場合に比べて生存率が約3倍も高く、逆に未着用の場合は死亡率が約5倍も高くなる結果となっています。
国土交通省のサイト→
https://www.mlit.go.jp/maritime/lifejacket/01/02.html
ライフジャケットにも色々種類がるので、用途に合わせた使い分けが必要です。
「そんな大げさな…」などど考えずに、水辺で活動する人は必ず一つは準備したいです。
最近はベルト型のライフジャケットもあり、邪魔にならずに、高性能で、安全なものも沢山販売されています。
国土交通省のサイト→
ライフジャケットの種類と特徴 | ライフジャケット(救命胴衣)コーナー
一人でも多く、事故が無く、楽しい夏休みを過ごすために、
知っておくべき知識と準備をしっかりとしておきましょう。
それではまた!!
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